中萬学院グループ - 神奈川県・横浜市の学習塾・進学塾

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2011年11月公開号
vol.4 特集:横浜国立大学学長講演会

大学は「良き人生」を学ぶところ
横浜国立大学 鈴木学長講演会ダイジェスト

2011年7月にCG高等館・東進衛星予備校と神奈川新聞社主宰で行われた「大学受験セミナー」。大学中退、就職難とせっかく大学に入学しても思うようにならない現実を前に、大学生活をどのようにとらえ送るのが良いのか、横浜国立大学鈴木学長の講演会ダイジェストをご紹介します。

はじめに

学歴はこれからの人生に役に立ちますが、学歴だけでは夢・「良き人生」を実現できません。保護者の思いを代弁すれば「私は○○大学の卒業です」と胸をはれる大学に入ることが第1段階、これは中萬学院の先生に聞いてください。今日は、卒業後の「良き人生」に大学での学びをどう結び付けるかがとても大切だ、ということをお話しします。

講義を受けるだけではない

講義を受けるだけではない

入学してまず戸惑うのが高校時代との違いです。勉強しろと言われないかわりに、大学では講義への出席も一日の生活も、すべて自分で判断しなければいけません。単位が取れなければ留年です。そのため学生の1割以上、3割とも言われていますが、進路に悩んだり自分の将来に失望したり孤独感にさいなまれたりする学生もいます。
その一方で、全国から海外から学生が集まり友だちの輪が格段に広がる。横浜国大は81%が県外からの学生です。講義を受けるだけでなく、サークル活動や研究室での実験など、暮らし方が全く違ってきます。それは楽しくてしょうがない。講義を受けるだけが大学ではありません。

現在の就職事情

保護者の皆さんに知っておいていただきたいのが、卒業後の進路についてです。工学系は8割以上が大学院に進学します。教員養成系の半分は教員になれません、なりません。ボランティアや海外に向かうのも多い。そして入学した若者の大部分が同じ大学を卒業するのと違い、就職後、3割は3年以内に転職しているのが実際です。
企業は1人の若者に2億、4億円の給料を払うことになります。逆に言うと、その何倍もその会社のために稼ぐ・働くことがなければ会社はつぶれます。教員でも公務員でも自分で店を持つことでも同じ。働くとは真剣勝負です。

大学で何を学ぶか

大学で何を学ぶか

人間は仕事を通じて収入を得、社会参加し生きていくものです。そのために必要な専門教育を学ぶのが大学です。そして生き方を学ぶ。より良く生きていくために必要な知性と知識、それらを自ら探究しようとする思考力・技量・行動力を身につけるところです。
大学生は社会の一員の予備軍。卒業しても学び続ける力、知性・感性・センスを身につけるのが大学での学びです。

先人たちに学ぶ

参考になる生き方のお話をします。ソニーの副会長・中鉢良治さんは私の高校の同窓生です。二浪して東北大学工学部に入学。大学院に進みますが、研究を続けるにも収入がなく困っていたところ、指導教授の紹介でソニーの研究所に就職します。社会人としては7年遅れの30歳近くの入社でしたが2005年には社長にまでなりました。技術系・研究職なのに相当努力されたのだと思います。
留学先の教授に「研究に必要なのはビジョンとハードワーク」を叩き込まれたという、ips細胞でノーベル賞に最も近い京都大学の山中教授は、ラグビーに打ち込んだ経験からスポーツ医学を目指しますが、自分は手術が下手だと、基礎医学に転じます。座右の銘は「人間万事塞翁が馬」だそうです。

高校時代に方向性を

高校時代に方向性を

私の専門は植物生態学。今でこそ、はやりの学問ですが、進路を選択した当時は古臭い学問と言われていました。それでも「こういう分野で働きたい」という気持ちで研究を続け運よく仕事にすることができました。大学卒業後6~7年間はほとんど休日なしで研究に没頭しましたが全く苦痛ではありませんでした。
一流大学に入ることを目的化したり偏差値だけで学部を決めたりする学生もいますが、自分自身が本当にしたいことを選ぶべきです。高校時代に、自分がしたいことを踏まえた志望学部・志望分野をある程度は固めましょう。その後の修正はありです。修正できるということは自分をそれだけ知ったということでもあるからです。

これからの若者たちへ

グローバル企業コカ・コーラの中で最も高い利益率の市場は日本です。それは「ジョージア」など日本独自の主力商品開発、新製品導入によるものです。日本の伝統文化・生活様式・考え方は、国際競争の中で差別化になり競争優位にもつながります。日本でも世界は学べます。日本を学びましょう。

今回の大災害は、若者にも「何ができるか」「何をすべきか」「何故人災が大きいのか」…といった問いかけがなされています。
「経済学を学ぶには階級社会の底辺に位置する人々の生活を何とかしたいという温かい心が必要」とは平和学者・ガルトゥング博士の至言です。また「21世紀はすべて物事を『非分離』で考えないといけない」とは資生堂名誉会長福原氏の言葉です。
人間の経済は自然・社会から分離して物質的発展を遂げてきましたが、この分離が経済を自己破壊的な方向へと導きました。社会は冷たいものではなく温かい血が通っているもの、生き物と同じです。
最後にまとめとして。皆さんが卓越した人として尊敬を得るための3つの条件は知性・感性と判断力です。それをしっかりと身につけていってください。

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