中萬学院グループ - 神奈川県・横浜市の学習塾・進学塾

CG’s EYE

急ピッチに進む教育改革Vol.8

No.017 2017年01月10日

次期学習指導要領のポイント①

次期学習指導要領は2018年度から一部先行実施され、2020年度から完全実施の予定です。そこで今回のCG’s EYEでは、2016年8月に出された「審議のまとめ」および12月に出された答申をもとに、そのポイントを確認していきましょう。

2030年の社会を見据えて

編集員:今年もよろしくお願いします。横浜サイエンスフロンティア高校附属中学校の開校も迫り、今年も忙しくなりそうです。

編集長:こちらこそ。今年も一緒に良い記事を作っていこう。

編集員:早速本題です。8月の「審議のまとめ」が300ページ以上、今回の「答申」が243ページ、関連資料も200ページ以上、すごい量です。

編集長:国の重要な教育施策に関わるものだからね。ちなみに現行学習指導要領の各教科解説は優に100ページ以上あるから、覚悟しておこう(笑)

編集員:現行の学習指導要領は小学校では2011年度から、中学校では2012年度から完全実施されています。今回はどのような点が変更になるのでしょう。

編集長:その前に、なぜ変更するのかを確認しよう。審議のまとめでは「2030年の社会と、そして更にその先の豊かな未来において、子供たちがよりよい人生とよりよい社会を築いていくため」、「社会とのつながりを大切にした『社会に開かれた教育課程』とする」とある。人口が減少する日本にあって、一人ひとりの生産性をあげなくてはならないというのが背景にあった。平たく言えば、仕事をしていく上で必要となる力を学校教育でしっかり身につけさせようというわけだね。それが「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」「何ができるようになるか」を今回示したことにあらわれている。

【図】学習指導要領改定の方向性

次期学習指導要領の象徴「アクティブ・ラーニング」

編集員:「どのように学ぶか」は「主体的・対話的で深い学び」つまり「アクティブ・ラーニング」のことですね。審議のまとめには「表面的な活動に陥ってしまうという失敗事例も報告されて」という記述もあり、学校の先生方も大変なんだと思います。

編集長:そうだね。確かに学力低下を招く危険をはらんでいる。それでも「学力の三要素」にかなった学びのスタイルということで、次期学習指導要領の象徴となっている。

編集員:「学力の三要素」は2008年に改正された学校教育法第30条の①基礎的な知識及び技能の習得、②これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力の育成、③主体的に学習に取り組む態度を養うこと、ですね。高大接続システム改革会議では③が「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」とより具体的な表現になっていました。審議のまとめでは③が「学びに向かう力・人間性等」となっています。

【図】県立高校改革実施計画

編集員:アクティブ・ラーニングのイメージ図を見ると、仕事のプロジェクトみたいですね。

編集長:そう。仕事では社員がまさに主体的にそして協働して事を動かさないと始まらない。そしていかに自分たちの提案を受け入れてもらうか、そのアウトプットの力はとても重要。高校の国語で「論理国語(仮称)」が選択科目に加わったり、英語では「英語コミュニケーション(仮称)」と「論理・表現(仮称)」に再構成されたりするのも、日本人が苦手だと言われるロジカルに伝える力を高めようというあらわれだね。高校の設定科目の変更をまとめると下のようになる。

【図】高校設定科目(案)

小学生では700単語を習得、中学校では今の1.5倍の単語数に

編集員:中学校では「道徳」が「特別の教科である道徳」になるほかは、標準授業時数も変更ありません。小学校では小5・小6で行われている「外国語活動」が小3・小4に、小5・小6では「外国語」が教科化されます。各学年70時間はそのまま上乗せになるので、小学生はたいへんですね。

編集長:しかも英語の習得単語数は600~700単語と示されている。現行指導要領では中学校3年間で1,200単語程度だから中学生並みに「覚える」ことが増える。その中学校でも1,600~1,800語に増える。

編集員:中学校は今の1.5倍の単語数ですね。到達目標も今よりグンと高いCEFR_A2となりますが、でも授業時数は今と変わりません。

編集長:そう。公立中高一貫校や私学では英語の授業時間数を多く確保している学校が多く、さまざまな工夫も行っているよね。たとえば横浜市立南高校附属中学校の1年生は「5ラウンド制」。検定教科書を聞く→話す→読むを繰り返す指導で高い成果を上げている。でも一般的な公立中学校では時間数も限られているから、学校や塾以外でどれだけ英語に取り組めるかが今以上に重要になるね。

【図】英語教育の変化

編集員:「MyET」はその点でも有効ですね。京都大学や広島大学でも採用したそうです。

編集長:全国の大手塾や私学も続々と導入を始めていて、年度内にはEDVEC社を通しての契約者が5万名になるそうだ。宣伝はこのくらいにして話を戻すと、英語4技能の言葉のとおり、英語は「技能」だから、どれだけ「練習」するか、どれだけ「使う」かが上達する最善かつ唯一の方法だ。ICTを活用して練習時間を増やしていきたいね。今回はここまでにして、次回は別の角度から次期学習指導要領を見ていこう。

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