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公立高校選考基準をこうみる【スペシャル座談会】

選考基準ではなく「自分の声」に合わせた選択を
座談会メンバー

選考基準は高校から受験生へのメッセージ。

【司会】
来年からの新入試制度では調査書・学力検査・面接の比率を各校が決め、特色検査の実施や教科の重点化ができます。まずは各校の選考基準のトピックスをお願いします。
【鈴木】
CG中萬学院情報担当・社会科教科長 鈴木道博
調査書・学力検査・面接の比率の組み合わせは全部で15ですが、9つのパターンに集約されました。主流は調査書4、学力検査4、面接2の「バランス型」で93学科コース、次いで43学科コースが調査書3、学力検査5、面接2です。この2パターンで全日制202学科コースの67%になります。最大6の比率を選択したのは、学力検査では横浜翠嵐・鶴見・生田・生田(自然科学)、調査書では磯子・大井・厚木東・厚木北・磯子(グローバルコミュニケーション)・神奈川工業・相模原青陵のみでした。また、これまで50以上あった特色検査実施学科・コースは専門学科などでの「実技検査」が11、進学重点校を中心に実施される「自己表現検査」が17学科コースと、大きく減りました。
その一方で教科の重点化、調査書評定は3教科まで、学力検査結果は2教科まで、それぞれ2倍以内で重点化できるのですが、全体の3割と多くが採用したというのが特徴です。
【渡辺】
教科の重点化は、英語・数学・国語といった「積み重ね型」の教科を重視する傾向が見られます。国語はすべての教科の土台ですし、コミュニケーションツール としての英語の重要性は高まっています。数学は世の中のできごとや身の回りのものを具体的に理論的に説明するために必ず必要となる力でもあります。
【中萬】
渡辺教科長が指摘するように、これら3教科は社会で活躍するために必須の力です。科学で発展した世界は今地球規模の大きな課題に直面しています。それを解決するのもやはり科学の力ですから。加えて近視眼的に見れば、神奈川の公立高校生の6割が大学進学している中、進学重点校の定員は全体の1割にもなりません。ですから大学進学を考える上で主要3教科を重視するのはある意味必然と言えるでしょう。

英・数・国の積み重ねを大切に。

【司会】
CG中萬学院の初等部が英語・国語・算数・理科の4教科を、中等部1年生で英語・数学・国語の3教科の時間数を十分確保しているのもそのためで すね。数学で苦労する生徒が多いというのは高校の先生も公立中高一貫校の先生も一様に指摘することです。渡辺先生、CG中萬学院の数学指導が大切にしてい ることは何ですか?
【渡辺】
CG中萬学院指導対策チームリーダー・数学教科長 渡辺伸
「身近な数学」です。たとえば二次関数の公式をいきなり覚えさせるのではなく、家のパラボラアンテナやベイブリッジが二次関数であることから授業が始ま る。身の回りのものと関連付けることで興味・関心を引き出せ、無味乾燥な公式に意味を見出すこともできます。そして「根拠」です。なぜそれが成り立つのか を考える、思考力養成の指導、それを記述式で解答する記述力養成の指導です。

独自入試にかわる自己表現検査の中身は。

【司会】
独自入試に代わるものとして注目されたのが特色検査の自己表現検査です。
【鈴木】
進学重点校・独自入試実施実績校19校のうち自己表現検査を行うのが10校です。光陵のスピーチ、横浜国際の英問英答以外はすべて記述式の検査となりま す。キーワードは「教科横断的な出題」です。6月中旬から始まった説明会では、出題例を配付する高校から口頭説明のみの高校など、さまざまです。
【渡辺】
おおよその姿は見えてきましたので、指導計画への落とし込みや教材作成を進めているところです。そして夏期講習から具体的な指導を始めていきます。教科横 断的な出題に十分なトレーニングを積ませることが肝要ですが、市販教材含め適当なものはありませんから、オリジナル作成が中心となっていきます。
【中萬】
自己表現検査で求められる力を整理すると、教科学習で身につけた知識を道具として使い、整理・思考・判断してアウトプットする力であるわけです。その限り において教科の学習で身に付ける力とまったく異なる能力が問われるわけではない。ただ公立中高一貫校の適性検査もそうであるように、教科横断的な出題とい うものには慣れが必要です。5教科の学習を土台に、自己表現検査に向けた十分なトレーニングを積ませていくということですね。
【渡辺】
現時点では高校による難度差を見て取れるので、受験指導のイロハですが、到達レベルを上位に設定して指導していきます。
【鈴木】
説明会が7月以降予定されている高校もあります。引き続き情報を集め、具体的な指導にフィードバックしていきます。

過去と未来の意欲を表現する場としての面接。

【司会】
面接では「学校ごとの観点」が示されました。
【鈴木】
高校での意欲・学習意欲を測る学科コースが最も多く、面接の態度、将来の展望と続きます。共通の観点では「過去の意欲」を、学校ごとの観点では「未来への意欲」を測るという感じですね。
【中萬】
入試制度には「指導性」という側面があります。中学時代の過ごし方、目的をもった高校進学を考えさせる、あるいはそれを決意させる働きがあります。であれ ば、それを前向きに活用するほうが良い。今の生活を見つめ直したり将来の自分の道を考えたりする良い機会だととらえるべきでしょう。我々はそれを支援する 立場であるわけです。
【渡辺】
今年から体系的に取り組んでいるガイダンスプログラム「My Vision」はまさにその支援の一つです。教科学習の面白さ醍醐味に加え、何のために勉強するのか、をさまざまなかたちで問い続け、学習の意義・必然をつかんでほしいですね。

第1次選考での比率

新入試制度元年こそ「王道」を大切に。

【司会】
受験まで7カ月余り。まとめとして、中3生はどのような対策を進めていけばよいかをお話ください。
【中萬】
変化のある年は、変化のないものがよりどころになります。つまり内申です。選考基準の比率の大小にかかわらず、9教科しっかり学習することです。心理的な影響は実際の比率以上のパワーを持っているととらえてほしいですね。
【鈴木】
特色検査に不安を持つ受験生も多いようですが、スピーチや英問英答、グループ討議など、これまでの前期選抜対策と同様しっかり対策していきます。自己表現検査対策は夏期講習から取り組んでいきます。また面接対策もこれまでと同様に行っていきます。

中萬学院代表 中萬隆信

【渡辺】
過去問題にしっかり取り組み基礎基本を固めながら、記述式の新傾向問題に取り組んでいきましょう。また、合格判定模試は内申と模試の得点で判定を出すことになりますが、パーフェクト特訓では自己表現検査得点も加味して志望校決定のアドバイスを行う予定です。
【中萬】
いちばん大切なことは「受験の王道」を行くこと、すべての受験生に贈るエールです。選考基準を見て自分には不利だから志望校を変えようというのではなく、 自分の行きたい高校の合格を目指して直前まで頑張るということ。人は心の向く方向に行動するものです。「あの高校に進学したい」という情熱が自分を導いて くれるはずです。そしていよいよ出願が近づいたとき、自己表現検査の得点力も含めた合格可能性を見極めると良いでしょう。
【司会】
ありがとうございました。
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