入試最前線
2009年9月2日号
>> 公立高校の2009年度大学合格実績と2010年度公立高校入試最新情報

8/6(木)に発表された「公立高等学校等卒業者の進路状況調査」の結果速報によると、2009年度県内全日制公立高校からの大学学部進学率は過去最高の49.1%(短期大学等も含めると56.3%)で、ほぼ2人に1人が現役で大学に進学しています。大学進学のニーズが高まるにつれ、公立高校の大学合格実績にもさらに注目が集まるようになってきています。今回の入試最前線では2009年度の公立高校の大学合格実績を紹介するとともに、2010年度公立高校入試の最新情報についてお伝えします。

★ 公立高校の大学合格実績

これからご紹介するのは、東京大と国公立大全体、そして一部の私立大(早稲田・慶應義塾・上智・明治・青山学院・立教・法政・中央・東京理科)の大学合格実績です。各高校がホームページや学校要覧などで発表している数値をもとに集計しており、現役生と既卒生を合わせた数字であることをあらかじめお伝えしておきます。
はじめに、神奈川県の学力向上進学重点校の合格実績をまとめた〔表1〕をご覧ください。進学重点校は2007年5月に指定され、2度の大学入試を経験しました。昨年度は横浜翠嵐が東大合格者数を大きく伸ばして話題となりましたが、今年も私立中高一貫校を含む県内高校の東大合格者数上位10校の中に湘南と横浜翠嵐に柏陽を加えた3校が入っており、公立高校の健闘が光ります。先日行われた「学力向上進学重点校合同説明会」の配布資料では10校のこれまでの進学重点校としての取り組みが検証されています。進路実績の推移を見ると、東京大2007年26名→2009年38名、首都圏の7国立大(東京・筑波・一橋・東京工業・お茶の水・千葉・横浜国立)2007年253名→2009年302名、国公立大医学部2007年13名→2009年26名、首都圏3私立大(早稲田・慶應義塾・上智)2007年1,074名→2009年1,150名と着実に合格者数が増加しており、10校は一定の成果が得られたとしています。ご参考までに、神奈川県より先に2001年から指定が始まった都立進学指導重点校7校の大学合格実績を〔表2〕として掲載します。東京都は2007年に指定期間満了を迎えた7校に対し、一定の成果が見られると評価し、引き続き進学指導重点校として2013年度末まで指定期間を延長しています。東大合格者数以外にも、国公立や早慶上智の合格率、また大学ごとの合格者数についても神奈川県の進学重点校と比較してみると良いでしょう。

 〔表1〕 神奈川県立学力向上進学重点校の2009年度大学合格実績
  高校名
卒業生数
東大
国公立計
国公立
対卒業生比 率
早稲田
慶應義塾
上智
早慶上智
対卒業生比 率
明治
青山学院
立教
法政
中央
東京理科
MARCH対卒業生比 率
 小田原
318
3
71
22.3%
69
24
20
35.5%
84
52
50
36
67
28
99.7%
 鎌倉
236
0
27
11.4%
33
6
8
19.9%
67
46
37
38
37
12
100.4%
 光陵
234
0
51
21.8%
43
15
21
33.8%
66
39
41
25
34
24
97.9%
 湘南
318
8
123
38.7%
111
65
35
66.4%
125
28
57
30
61
60
113.5%
 多摩
240
0
42
17.5%
45
28
18
37.9%
69
33
32
23
27
23
86.3%
 柏陽
240
7
110
45.8%
89
43
27
66.3%
83
24
39
21
29
55
104.6%
 平塚江南
273
4
65
23.8%
66
20
17
37.7%
90
37
41
47
41
45
110.3%
 横須賀
276
2
57
20.7%
45
23
14
29.3%
62
23
36
25
44
23
80.8%
 横浜国際
227
0
19
8.4%
16
6
11
14.5%
9
11
12
5
5
2
19.4%
 横浜翠嵐
274
14
124
45.3%
104
57
42
74.1%
84
33
44
24
50
39
100.0%
 〔表2〕 東京都立進学指導重点校の2009年度大学合格実績
  高校名
卒業生数
東大
国公立計
国公立
対卒業生比 率
早稲田
慶應義塾
上智
早慶上智
対卒業生比 率
明治
青山学院
立教
法政
中央
東京理科
MARCH対卒業生比 率
 青山
281
2
64
22.8%
50
26
24
35.6%
76
33
74
41
33
18
97.9%
 国立
323
13
171
52.9%
114
65
35
66.3%
94
17
43
30
67
46
92.0%
 立川
323
1
109
33.7%
67
40
14
37.5%
79
40
59
52
70
33
103.1%
 戸山
316
5
118
37.3%
107
35
23
52.2%
95
21
65
39
48
53
101.6%
 西
338
15
161
47.6%
155
108
42
90.2%
83
23
41
11
47
77
83.4%
 八王子東
324
7
160
49.4%
70
43
22
41.7%
103
37
48
33
100
47
113.6%
 日比谷
320
16
148
46.3%
126
127
37
90.6%
99
19
67
15
44
64
96.3%
 ※〔表1〕〔表2〕各高校の学校要覧・ホームページの公表数値をもとに中萬学院集計。
 ※対卒業生比率(%)=合格者数÷卒業生数×100 横浜国際の国公立対卒業生比率は進学者数をもとに計算

進学重点校の東京大以外の国公立大学(京都大・一橋大・東京工業大・東京外語大・横浜国立大・横浜市立大・首都大)の合格者数および進学重点校以外のおもな進学重視の県内公立高校の大学合格実績は〔表3〕にまとめています。厚木と横浜緑ヶ丘で東大2名合格、また横浜緑ヶ丘は早慶上智も50%超と進学重点校並みの合格率で健闘しています。大学ごとにタテ、また高校ごとにヨコに見ていくと、「横浜国大や横浜市立大の合格者数が多い」、「明青立法中・東京理科の合格率が高い」などの違いがわかります。これからの自分の志望も考えながら参考にしてみましょう。

★ 2010年度入学者選抜選考基準発表される

7/17(金)神奈川県教育委員会は「平成22年度公立高等学校入学者選抜選考基準」を発表しました。前期選抜・後期選抜それぞれについて、各校が選考にあたって重視する点が細かくまとめられていますので、志望する高校について各自で確認しておきましょう。〔表4〕は前回の入試最前線「募集案内のポイント」の中でお伝えしきれなかった部分について、昨年度からの変更点を掲載します。

■〔表4-1〕 ≪前期選抜≫必要に応じて実施する検査

   高校名
2009年度
 
2010年度
導入
 氷取沢
― (実施せず)
作文

 大楠・小田原

― (実施せず)
自己表現活動
廃止
 商工
自己表現活動
― (実施せず)
 
■〔表4-2〕 ≪後期選抜≫入試対内申比率に変更のある高校(普通科一般コース)
   高校名
2009年度
2010年度
入試シフト
 市立川崎
6:4
5:5
内申シフト
 二宮
4:6
5:5
 永谷
5:5
6:4
 旭
4:6
6:4
新規
 市立金沢
4:6
2010年度より単位制普通科から学年制の普通科に変更。
 
■〔表4-3〕 ≪後期選抜≫試験科目の変更
   高校名
2009年度
 
2010年度
変更
 平塚工科
入試:数国理
英数国理

 市立横浜サイエンスフロンティア

入試:共通問題5科
入試:英数国独自問題
理社共通問題
 
■〔表4-4〕 ≪後期選抜≫必要に応じて実施する検査
   高校名
2009年度
 
2010年度
廃止
 荏田(体育コース)・平塚工科
面接
― (実施せず)


8/13(木)には2010年4月に再編・統合によって開校する高校(全日制4校と定時制1校)について校名案が同じく県教委より発表されています。なお、校名は「神奈川県立の高等学校等の設置に関する条例」により定められる事項のため、現段階では案となります。2009年9月の県議会定例会の審議を経て正式決定され、その後発表となります。

 ■ 〔表5〕 再編統合・改編による新校名(案)         
 新校の概要  新校名称(案)  高校の種類  設置場所
 藤沢方面単位制普通科高校  藤沢清流高校  単位制普通科高校(全日制)  藤沢市大鋸
 相模原方面単位制普通科高校  相模原青陵  単位制普通科高校(全日制)  相模原市新磯野
 開成方面総合学科高校  吉田島総合  総合学科高校(全日制)  足柄上郡開成町
 川崎中原方面総合技術高校  川崎工科  総合技術高校(全日制)  川崎市中原区
 座間方面単位制普通科高校  相模向陽館  単位制普通科(定時制)  座間市ひばりが丘

★ 全県模試を活用しよう

入試まであと6ヶ月を切り、これから中3生は受験に向けた本格的な勉強がはじまります。中萬学院では入試対策特別授業がスタートし、9/6(日)には今年最初の志望校合格判定模試「第1回神奈川全県模試」が実施されます。全県模試は今の自分の弱点や苦手分野を知る絶好の機会。夏の学習成果をはかるだけでなく、今後の学習の指針にもなりますから、しっかりと活用しましょう。


 
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