入試最前線
2008年7月15日号
>> 2009年度 全日制公立高校入試 募集案内のポイント
神奈川県教育委員会は7月4日、2009年度公立高校入学者選抜募集案内を発表しました。今月は募集案内のポイントをまとめてお伝えします。なお、各高校の選考基準の公表は7月下旬に行われます。

まずはじめに2008年度入試からの変更点についてお伝えします。2009年4月、新たに4校の全日制高校が誕生します。再編統合による県立3校(単位制普通科2校・単位制総合学科1校)、新設の横浜市立1校(単位制専門学科)です。市立横浜サイエンスフロンティアの開校に伴い、市立鶴見工業は2009年度入試より募集を停止します。なお、中等教育学校として単独改編される大原と相模大野の2校は、それぞれ2011年度まで高校募集が行われます。

■〔表1〕 2009年4月 再編・新設される高校
 新校名・仮称  再編統合対象校  設置場所
 横浜栄方面単位制普通科高校  上郷・港南台  横浜市栄区
 平塚方面単位制普通科高校  神田・五領ヶ台  平塚市
 座間方面総合学科高校  栗原・ひばりが丘  座間市
 横浜サイエンスフロンティア高校  新設  横浜市鶴見区

 学校の種類  改編対象校  設置場所
 中等教育学校(中高一貫教育校)  大原  平塚市
 中等教育学校(中高一貫教育校)  相模大野  相模原市
2009年度、「クリエイティブスクール」3校(田奈・釜利谷・大楠)では、新たな仕組みの入学者選抜が実施されます。前期選抜募集率を最大で80%まで引き上げ、後期選抜では学力検査に替わる面接と自己表現活動で選考が行われます。

★2009年度前期抜および後期 入学者選抜の傾向
前期・後期それぞれの選抜についてみていきましょう。はじめに前期選抜です。前期選抜の募集率に2008年度から変更がある高校は、クリエイティブスクールを含めると全部で13校です。昨年度は募集率を引き下げる高校が目立ちましたが、2009年度は引き上げる高校の方が多くなっています。引き下げる高校は2校のみ。そのうちの1校である相模原は後期選抜の内申対入試比率も4:6に変更しており、2009年度は学力をより重視する入試となります。引き上げた高校の中には進学重点校の1つである横須賀があります。昨年度より10%アップし、30%となります。これにより、2009年度募集率20%の高校は湘南と小田原の2校となります。2007年度には20%募集の高校は全部で6校ありましたが、ここ数年は進学重点校をはじめ、旧学区トップ高校を中心に前期選抜募集枠を広げる高校が増えています。面接以外の検査を実施する高校も増え、内申数値だけでなく本来の「自己推薦型」らしい前期選抜の特色を生かし、多角的な選考を行おうとしています。また、どの高校にも共通しているのは「その高校を第一志望とする生徒を前期・後期両選抜をとおしてしっかりと確保したい」ということでしょう。
2009年度全日制課程の前期選抜で面接以外の検査を実施するのは全部で67校(※学科・コースごとにカウント)です。面接以外の検査には作文、自己表現活動、実技があります。実施校は添付ファイル(>> PDFファイル:2009年度前期選抜で面接以外の検査を行う高校) にまとめています。新校の市立横浜サイエンスフロンティア高校や横浜栄方面単位制普通科高校でも自己表現活動が実施されます。

■〔表2〕 2009年度前期選抜募集率に変更のある高校
   2008年度  2009年度  高校名
 減少  40%  30%  七里ガ浜
 50%  40%  相模原
 増加  20%  30%  横須賀
 25%  35%  市立桜丘
 30%  40%  市立南
 30%  50%  市立戸塚 伊志田
 40%  50%  秦野 永谷 西湘(普通科一般コース) 
 50%  70%  大楠
 50%  80%  田奈 釜利谷
クリエイティブスクール3校。募集率の上限は80%になっています。

次に後期選抜についてお伝えします。〔表3〕は全日制普通科(普通科一般コースを含む)103校が採用している後期選抜における内申対入試の比率についてまとめたものです。もっとも多いのは当日の入試得点を重視する内申4:入試6で、61校と全体のおよそ6割が採用しています。入れ替わりはあるものの、全体的な割合構成は昨年度とほぼ同じで、後期選抜は引き続き学力重視型の入試が中心であるといえます。2009年度独自入試実施校は昨年度同様、小田原・鎌倉・光陵・湘南・多摩・柏陽・平塚江南・横須賀・横浜翠嵐・横浜国際の10校です。2008年度からの変更点として、2009年度は「外国語(英語)と数学で、検査問題の一部を独自入試校間の共通問題で実施する」ことが発表されています。

〔表4〕はクリエイティブスクールをのぞく、全日制課程の前期・後期両選抜の傾向についてまとめたものです。表の左上は「もっとも学力を重視する」、右下は「もっとも内申を重視する」高校になります。

■〔表4〕 2009年度全日制普通科(普通科一般コースを含む)入学者選抜の傾向  ※は学力向上進学重点校をあらわします。

     前期選抜募集率
    20% 30% 40% 50%
4:6
湘南 厚木・鎌倉・川和・希望ヶ丘・光陵・相模大野・柏陽・平塚江南・横須賀・横浜翠嵐・横浜平沼・横浜緑ヶ丘 生田・市ヶ尾・追浜・相模原・七里ガ浜・逗子・多摩・鶴嶺・舞岡 旭・足柄・厚木西・有馬・伊勢原・荏田・海老名・大磯・大清水・大原・上鶴間・上溝・上溝南・川崎北・岸根・湘南台・松陽・新城・住吉・逗葉・西湘・相武台・橘(市立)・津久井浜・二宮・橋本・秦野・秦野曽屋・氷取沢・深沢・藤沢・藤沢西・大和・大和西・横須賀大津・横浜立野・横浜南陵・吉田島農林
5:5
  大船

茅ヶ崎北陵

 

麻生・厚木北・厚木東・生田東・伊志田・金井・上矢部・霧が丘・港北・座間・城郷・新栄・瀬谷・高津(市立)・高浜・茅ヶ崎・鶴見・永谷・新羽・山北・大和南・百合丘
6:4
      愛川・麻溝台・綾瀬・綾瀬西・新磯・磯子・大井・川崎(市立)・相模田名・寒川・城山・菅・瀬谷西・茅ヶ崎西浜・津久井・白山・保土ヶ谷・元石川・大和東
 
■ 全日制普通科専門コース・単位制普通科・単位制総合学科・単位制専門学科・普通科専門学科 入学者選抜の傾向
  前期選抜募集率
  20% 30% 35% 40% 50%
普通科
専門コース
        白山・荏田・上矢部・横浜南陵・磯子・生田・高浜・西湘・山北・厚木北・有馬・綾瀬西・津久井
単位制
普通科
小田原   市立桜丘 横浜栄方面(上郷・港南台)・市立南・市立金沢 神奈川総合・横浜旭陵・横浜桜陽・川崎・三浦臨海・厚木清南・平塚方面(神田・五領ヶ台)・市立東・市立戸塚・
単位制
総合学科
        鶴見総合・横浜緑園総合・横浜清陵総合・金沢総合・大師・麻生総合・藤沢総合・秦野総合・相模原総合・座間方面(栗原・ひばりが丘)
単位制
専門学科
  市立横浜サイエンスフロンティア     横浜国際・海洋科学・横須賀明光・神奈川総合産業・弥栄
普通科
専門学科
  市立横浜商業(国際)     平塚農業・相原・中央農業・吉田島農林・神奈川工業・商工・磯子工業・川崎工業・向の岡工業・横須賀工業・平塚工科・藤沢工科・小田原城北工業・平塚商業・厚木商業・二俣川看護福祉・小田原総合ビジネス・市立横浜商業(商業)・市立川崎総合科学・川崎市立商業・市立橘
★志望校選択はさまざまな視点で
最後に、2009年度入試日程について確認しておきましょう。前期選抜は2009年1月27日(・28日)、後期選抜学力検査は2月19日に実施されます。7月20日から数えると、前期選抜まではあと190日、後期選抜までは213日となります。中学生の皆さんには、自分の内申やイメージだけで志望校を決めるのではなく、各高校の特色を知り、「その高校に入って何をするのか」また「3年後にどうなっていたいか」という視点を持ちながら高校選択をしてほしいと願います。この夏も地区ごと、また高校単位で多くの学校説明会が開催されます。実際に高校を見て、聞く絶好の機会です。情報収集をしっかり行い、志望校選択に役立てましょう。

 
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