入試最前線
2008年3月19日号
>>平成20年度神奈川県公立高校入試総括

2/29(金)後期選抜の合格発表が行われ、20年度神奈川県公立高校入試は定時制や二次募集の入試を除き、ほぼ終了しました。今回は20年度神奈川県公立高校入試について振り返ってみましょう。

★神奈川県全体の概況
平成20年度公立中学校卒業予定者数は64,392名、これに対し公立高校募集定員(全日制)は39,440名でした。募集定員は卒業予定者数増減の影響を受けます。2年前までは毎年減少していましたが、19年度入試で19年ぶりに増となりました。20年度の定員数は、卒業予定者数が昨年度並みだったため、ほぼ同程度となりました。受検状況は地域によって違いが見られます。全県一学区制開始以降、中学校所在地と異なる地域への進学希望率が高まっていることは12月の高校入試最前線でお伝えしました。20年度入試では、とくに旧横浜北部・旧川崎南部・旧横浜東部に多くの受検者が集まる傾向がみられました。これらの地区では卒業予定者数が増加傾向にあるほか、交通の利便性なども受検者増の要因の一つとして考えられます。それでは、前期選抜・後期選抜それぞれについて見ていきましょう。

★前期選抜は敬遠傾向
16年度から実施され、今回で5回目となった前期選抜。初年度の平均競争率は2.73倍でしたが、毎年少しずつ下がって、今年は2.20倍でした。競争率が年々下降する背景には前期選抜の選抜方法があります。前期選抜は筆記試験を行わず、面接だけで選抜を行う高校がほとんどです。しかし、選考において実質的に最も重要視されるのが調査書に記載された内申の数値で、これが合否を大きく左右します。実施を重ねるにつれ、前期合格に必要な内申数値の目安が推測できるようになってきました。必要な内申数値に届かないと判断した受験生は、前期受検を回避して後期選抜に備える、このようなケースが増えてきたことが平均競争率の下降に結びついていると考えられます。〔表2〕は20年度前期選抜の受検者数上位10校です。前期選抜募集率50%の高校が並ぶ中、30%の川和と市立戸塚が入っています。この2校は後期選抜でも多くの受検者数を集めました。

 ■〔表2〕 20年度前期選抜 受検者数上位10校

高校名
学科・
コース
全体の
募集定員
前期募集率(%)
前期
募集定員
受検者数
合格者数
実質倍率
 白山
普通科一般
236
50
118
402
118
3.41
 川崎北
普通
277
50
138
393
143
2.75
 保土ヶ谷
普通
278
50
139
386
140
2.76
 市立横須賀総合
総合
320
50
160
375
160
2.34
 川和
普通
316
30
94
362
94
3.85
 川崎
普通
230
50
115
355
118
3.01
 大和
普通
278
50
139
351
141
2.49
 市立戸塚
普通
277
30
83
349
84
4.15
 逗葉
普通
278
50
139
346
141
2.45
 海老名
普通
317
50
158
343
160
2.14

★後期選抜は競争激化。学力向上進学重点校をはじめ旧学区トップ高校に受検者が集中
後期選抜の平均競争率は1.32倍でした。前期選抜では年々平均競争率が下がっていますが、後期選抜は現行の入試制度になってから1.3倍台で安定しています。ただし、もっとも競争率が高かった弥栄(芸術科美術専攻)2.65倍や市立鶴見工業(電気電子)2.10倍など高倍率校がある一方で、募集定員に満たなかった高校も昨年度入試より増加するなど、高校ごとの状況は大きく異なります。受検者数の多かった高校についてもご紹介しましょう。受検者が多く集まる理由には、「後期選抜の定員枠が大きい」ことのほかに「大学進学実績」「環境や交通の利便性」などが考えられます。〔表3〕をご覧ください。今年度受検者数上位10校のうち7校が旧学区トップ高校です。これらの高校は学力検査を課す後期選抜に重点を置いています。さらに、この7校のうち5校は昨年5月に神奈川県教育委員会から指定を受けた学力向上進学重点校で、すべて独自入試実施校です。独自入試を実施するねらいは、受験勉強を通じて高い学力を身につけた生徒を獲得することにあります。〔表4〕は進学重点校10校の受検状況です。独自入試導入初年度の多摩・光陵は前年度よりも倍率が下がりましたが、他の進学重点校の多くが高競争率となりました。独自入試という高いハードルを避けることなく、あえてチャレンジする受験生が増えているあらわれといえるでしょう。独自入試レベルを学力到達目標としていくことが、高校の選択肢を広げ、さらには上位大学への道を拓くことにつながるといえます。ちなみに、22年度(新中2生受検時)には市立横浜サイエンスフロンティア高校が独自入試を導入する予定となっています。

■〔表3〕 20年度後期選抜 受検者数上位10校
高校名
学科・
コース
全体の
募集定員
後期
募集定員
後期募集率(%)
受検者数
欠席者数
合格者数
20年度
実質倍率
19年度
実質倍率
 湘南
普通
317
254
80
421
65
257
1.64
1.16
 横浜翠嵐
普通
277
194
70
392
125
201
1.95
1.86
 小田原
普通
317
254
80
348
1
255
1.36
1.22
 川和
普通
316
224
70
336
22
228
1.47
1.66
 柏陽
普通
277
194
70
334
25
202
1.65
1.30
 市立戸塚
普通
277
194
70
299
1
194
1.54
1.29
 横須賀
普通
277
222
80
297
8
223
1.33
1.15
 市ヶ尾
普通
357
215
60
280
31
215
1.30
1.53
 横浜平沼
普通
277
195
70
263
5
199
1.32
1.79
 希望ヶ丘
普通
278
195
70
262
2
196
1.34
1.33
■〔表4〕学力向上進学重点10校の受検状況
高校名
学科・
コース
全体の
募集定員
後期
募集定員
後期募集率(%)
受検者数
欠席者数
合格者数
20年度
実質倍率
19年度
実質倍率
 横浜翠嵐
普通
277
194
70
392
125
201
1.95
1.86
 柏陽
普通
277
194
70
334
25
202
1.65
1.30
 湘南
普通
317
254
80
421
65
257
1.64
1.16
 横浜国際
国際情報
136
68
50
107
2
70
1.53
-
 小田原
普通
317
254
80
348
1
255
1.36
1.22
 横須賀
普通
277
222
80
297
8
223
1.33
1.15
 鎌倉
普通
278
195
70
254
8
195
1.30
1.20
 多摩
普通
277
168
60
220
43
178
1.24
1.33
 光陵
普通
236
166
70
207
20
169
1.22
1.54
 平塚江南
普通
318
223
70
260
7
224
1.16
1.33
は独自入試実施初年度です。

春は新学年・新学期のスタート。学校行事や部活動などで忙しい日々が始まりますが、学習面でも気持ちを新たに、目標を持って新規単元の学習に取り組みましょう。中萬学院では3/26(水)から春期講習がスタートします。新学年に向けて最高のスタートが切れるよう、みなさんの学習をしっかりとサポートしていきます。



 
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