入試最前線
2007年12月20日号
≫2008年度中学入試に向けて

2007年も年末となり、受験生は冬期講習→神奈川県入試出願→1月入試→東京都入試出願を経て、2008年2月の入試本番までいよいよあとわずかとなってきました。受験に向けての準備はCG啓明館では早くて小3から。それぞれの受験生は、準備を始めた時期こそ皆違うかもしれませんが、共通の目標は「合格」の2文字。残りの期間でまだまだ実力は伸びます。追い込み学習でさらに大きな実力をつけて、第1志望の合格を実現しましょう。

さて、8月号の中学入試最前線では入試予測をお伝えしましたが、3大模試(日能研<センター模試>・四谷大塚・首都圏模試センター)の受験者動向等から、2008年度入試の概況が見えてきました。今回は、「2008年度中学入試に向けて」と題して、入試概況および入試に向けての注意に関してお伝えします。

★ 2008年度中学入試概況
受験率(小学校卒業者数に対する中学受験者の割合)が1都3県で16%を超え、「6人に1人が中学受験」という活字が新聞紙上に踊ったのが2004年度入試でした。当時は2002年に行われた学習指導要領改定の影響を受け、中学受験を志す層が増加、その生徒たちが受験学年を迎えた年でした。時は流れ、受験率は年々アップ。「狭き門」になる学校も増加してきました。

1.中学受験率は17~18.5%
2008年は、1都3県で小学校卒業生数が1万人以上減少します。それにもかかわらず、3大模試受験者数は10月まで増えており、受験率の大幅なアップも考えられていました。しかし、各学校の説明会参加状況、10月以降の模試参加状況から受験率は昨年並み、または若干のアップと思われます。
受験率がアップすると考えた場合、受験者数の大幅な伸びが予想されるのが、おもに千葉県・埼玉県・東京都下です。神奈川県内に限って言えば、受験率は横浜市の比較的東京都に近い地域で16%程度、横浜以外の地域では、相洋などの地域密着の学校のある小田原市で10%程度、平塚市・横須賀市・藤沢市などで8~9%と推定されます。

2.午後入試は完全定着
これだけ中学入試が厳しくなってくると、後半日程(2月4日以降)の入試では、定員も合格発表数も減少します。また、「いいとこどり」(※同じ学校を複数回受験した際、科目ごとにもっとも良い回の得点を使って合格判定を行うこと。横浜女学院・藤嶺学園藤沢・鎌倉学園・森村学園などで採用)など、前半日程も受験した受験生が有利になるケースがあり、後半日程のみの受験では合格をつかむことが難しくなります。ですから、前半から「チャンスがあればすべて受験する」=「午後入試も受験する」受験パターンが増えています。
■表2 受験生増加が予想される2008年度午後入試
  男子校
  女子校   共学校
  武蔵工業大学付属①
2/1
  八雲学園(特)
2/1
  東京農業大学第一①
2/1
  横浜①B
2/1
  横浜富士見丘①B
2/1
  青稜①B
2/1
  藤嶺学園藤沢② 
2/2
  横浜富士見丘学園中等教育②
2/2
  青稜②B
2/2
  高輪(算数午後)
2/2
  横浜英和女学院B
2/3
     

3.受験生を昨年より多く集めそうな学校は理由がはっきりしている
3大模試の動向から、2008年度入試での学校ごとの受験生の増減も見えてきました。例年より受験生を集めそうな学校は、「前年度の大学合格実績の向上」「新校舎の完成」「4科入試の定着」「交通網の発達または近い将来の主要路線の延伸」「共学化」など、理由もはっきりしています。倍率が高くなると、即、難化するととらえがちですが、幅広い学力層の受験生が集まることになり、大幅な難化につながるわけではありません。
■表3 2008年度入試で受験生が10%以上増加しそうな学校
  男子校
  女子校   共学校
  藤嶺学園藤沢①
2/1
  神奈川学園A
2/1
  渋谷教育学園渋谷①
2/1
      品川女子学院②
2/3
  東海大高輪台
      聖セシリア女子②
2/3
  鶴見大学附属
      横浜女学院C
2/3
     
      清泉女学院②
2/4
   
      横浜富士見丘学園中等教育
   
※は、複数の日程で受験者数増加が予想される学校です。
★ 志願者速報に惑わされないために
2月の入試は県内では1月8日から出願が開始されます。今は、インターネットで出願状況がリアルタイムで見ることができる時代。志願者速報に動揺しないことも非常に重要になってきます。

1. 「志願倍率」を正しく知りましょう
速報では必ず「倍率」が発表されます。倍率は志願者数÷募集定員で算出されます。「3倍」であれば、3人のうち1人が合格、すなわち2人は不合格という意味ですが、実際には募集定員どおりに合格者を出す学校はありません。2007年度の横浜女学院Aのように、45名の募集定員に対し、205名の合格者を発表した例もあります。
2. 3大模試予測で受験者が増=各学校の志願者も増
志願者が増えるのはその学校がすばらしい学校と認められたからなので、誇りを持って受験しましょう。
3. 志願者増の分は、得点力でカバー
志願者が増えれば、合格者は得点上位の受験生から選抜していくわけですから、ボーダーラインは上がります。ボーダー上には多くの受験生が集まるので、1点多く取るだけで順位が上がります。例えば、算数でケアレスミスを1つ防ぐだけで約5点が取れるわけですから、順位は大幅に上がります。見直しの習慣、弱点科目の追い込みなどで、志願者増に対しては十分対応できますね。また、1月の追い込み学習でもう一度過去問研究をしておくことも効果的です。
4. 志願者が減っても油断しない
ここまでは志願者増について書いてきましたが、注意しておきたいのは、志願者減でも油断は禁物ということです。受験生が減ったところで、大幅にボーダーラインが下がるわけではありません。気を引き締めて、今までと同じ学習を心がけましょう。

安心して入試に臨むためには、併願校もしっかりと見ておく必要があるでしょう。入試が始まってからのいろいろな場合を想定して、1月に行われる学校説明会に足を運んでみるのも、ご家庭での安心感を作るために重要なことであると思います。いままで準備し、力を培ってきた中学入試はまもなくはじまります。4月に満開の桜の下、「12歳の満開の笑顔」が見られるように全力で指導してまいります。ご不明なことがあれば、何なりとお通いのスクールにおたずねください。

文責 CG啓明館事業部 情報チーム 松村 淳

 
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