入試最前線
2007年8月20日号
≫2008年度中学入試予測

夏期講習もいよいよ後半。2月の中学入試まで半年を切る状況となりました。受験率(小学校卒業生数に対する中学受験者数の割合)が2007年度入試で17%を超えたと推定され、さらに、各学校の進学実績の向上、公立の中高一貫校や新しい学校群としての中等教育学校の登場など、進路の多様化にあわせ、今年も中学受験に関する報道や雑誌等で中学入試特集などが多く組まれるなど、中学受験への注目は、年々高まっています。ここでは、今までに発表されている中学入試の情報をまとめ、2008年度入試を展望してみます。

★「中学受験は4科」への趨勢
中学受験の試験科目は大きく分けて「4科目」「2科4科選択」「2科目」(※ほかに1科目選抜や「総合問題」などあり)に分けられますが、ここ数年毎年お伝えしている通り、4科受験生の割合が急速に増えています。入試科目については、5月の最新受験情報でもお伝えしました。2008年度入試でも成城、獨協、大妻多摩、品川女子学院、関東学院、成城学園などが全日程での4科目受験に踏み切り、恵泉女学園、湘南学園、日本大学などが、早くも2009年度(現小5)からの全日程4科目化を発表しています。7月に行われた3大模試(日能研・四谷大塚・首都圏模試センター)の2科・4科別の受験者数の割合を見ても、中学受験界全体が4科受験にシフトしていることが伺えます。

★表1 2007年7月 3大模試 2科・4科受験生の割合
男子 女子
4科受験生
2科受験生
4科受験生
2科受験生
07年7月
92.3%
7.7%
07年7月
91.5%
8.5%
06年7月
91.7%
8.3%
06年7月
88.8%
11.2%
00年7月
88.3%
11.7%
00年7月
62.5%
37.5%

〔表1〕を見てもわかるように、もともと4科受験生のほうが圧倒的に多かった男子とは異なり、女子の2科受験生がここ7~8年で大幅に減少して、今年初めて、女子の4科受験生が90%を超えました。4教科で学習してきた受験生を中1の段階から高いレベルで育て、6年後の進学実績に結びつけたいという学校側の思惑と受験生の意欲・学びたい意思が合致してこの現象を生み出しているものと思われます。

★県内の要項変更は最小限にとどまる
例年、試験日の移動、試験日の増設、試験科目の変更、定員の変更、…と神奈川県内でも多くの学校で要項変更を行いますが、2008年度入試については、最小限の変更にとどまったという印象です。これは受験率も高く、激戦となった2007年度入試で受験者も入学者もしっかりと確保できた学校が比較的多く、大幅に要項を変更する必要がないことや、近い将来に予定されている全日程4科化や日程変更などの大幅な変更に備えて、様子を見ようという動きからくるものと思われます。県内の大きな動きは以下〔表2〕のとおりです。

■表2 神奈川県内のおもな入試要項変更 (8/10現在)
学校名
変更の内容
横浜共立学園
B方式を2/3から2/4へ
横浜英和女学院
B日程を2/3午前から2/3午後へ
捜真女学校
B試験を2/3から2/4へ
関東学院
B日程を2/3から2/2へ。同時に全日程4科化
鎌倉女学院
2次を2/4から2/3へ。定員配分も変更
横浜富士見丘学園
3回を2/3午後から2/3午前へ
清泉女学院
2期を2/3から2/4へ
聖園女学院
入試日程を2/1,3,4,6から2/1,2,3,6へ。
2/1を2科から2科4科選択へ
カリタス女子
1回の入試科目を2科4科選択から4科目へ
聖ヨゼフ学園
入試回数を2回から3回へ(2/1,3,5)
横浜雙葉
配点の変更(均等配点から算国100点、理社80点へ)
桐光学園
配点の変更(算国150点、理社100点)
鶴見大学附属
女子校から共学校へ
横浜学園
中学募集停止

こうして挙げてみると、比較的多くの変更があるという印象を持ちますが、「①2月3日が日曜日であるためにプロテスタント系の学校が日曜日午前中を避けた入試日設定をおこなった」「②それらの学校と競合する学校の入試日変更」がおもな要因です。〔表2〕でのついた学校は上記の理由です。これらの学校では競合関係は崩れないため、入試日に変更はあるものの、それほど大きな影響があるとは言えないかもしれません。男子校についてはいわば「無風」の状態で、2007年度入試で比較的いい生徒を集めることができたことがうかがえます。今年はこのような「最小限」の変更に留まっていますが、2009年度入試については、2月1日が日曜日になるいわゆる「サンデーショック」にあたります。前回のサンデーショックは2004年度入試でしたが、これに乗じて大幅な入試日変更、要項変更をした学校もありました。現5年生については来年4月以降に発表される入試要項に注意が必要です。

★2008年度中学受験率18%超は必至
中学受験生はまだ10%台。とはいっても、多くの小学6年生が挑戦し、年々受験率が高まっているのは事実です。「6人に1人が中学受験」という文字が新聞の見出しに踊ったのはほんの数年前のことでした。2008年は小学校卒業生数が1都3県で約10,000人減少するといわれています。では中学受験者数はどうかというと、決して減少するわけではなく、「横ばいから若干増加」といわれています。横ばいなら2007年度と同様の激戦。増加なら、各学校とも総定員はさほど変化していないことから、大激戦が予想されます。大激戦を裏付けるものとして、以下のようなデータがあります。

〔表3〕の数字を見る限りでは、昨年とさほど受験者数が変化していないように感じられますが、今回は日能研(センター模試)と首都圏模試センターが7月1日の同日実施であったこと、また四谷大塚の実施した7月15日は台風4号の接近がありました。特に台風の中、受験者数が増加した四谷大塚の数字からは、中学受験を志す受験生の元気とそれを支える保護者のバイタリティをうかがうことができます。激戦の中で迎える中学入試ですが、多くの志願者を集める背景には、学習内容や学校行事の充実、魅力的な校風など「私学のすばらしさ」があります。各学校とも2学期にまだまだ数多くの説明会を実施します。本命校の研究のみならず、いわゆる「押さえ」として準備する学校の研究もおこない、万全の状態で1月の出願期、2月の本番を迎える必要があるでしょう。

CG啓明館では、学力指導はもちろん、「生活力」にも注目して数多くのイベントやキャンペーンを実施しています。先日の小6夏期合宿特訓(於:箱根高原ホテル)では、500名以上の小6生が一堂に会し、3泊4日の勉強合宿を一人の脱落者もなく終了することができました。そこで見たものは、授業中の真剣さや集中力ばかりでなく、終盤になるにしたがって増えた、自主的に学習する姿や生活面のけじめがしっかりとしてくる姿でした。厳しくなることは必至の来春の中学受験ですが、この姿を見て、「今年の小6生には厳しい受験を乗り越えられる力がある」と確信しました。倍率が上がるのに対抗するには得点力を上げることしかありません。入試まで残り6ヶ月弱、得点力にこだわって指導してまいります。合宿最終日に全員で叫んだ「笑顔でがんばるぞ」「最後までがんばるぞ」「全員で合格するぞ」…これらを実現するために、生徒・保護者・CG啓明館講師一丸となってがんばっていきましょう!


 
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