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受験基礎知識 大学入試編

地方大会と全国大会

大学受験を考えるとき、まず念頭においておきたいのが、大学入試はいわば「全国大会」であるということです。この比喩にならえば高校入試は「地方大会」ですね。したがって求められる学力も全国レベルで考えないといけません。神奈川の公立高校入試の問題レベルは、独自入試を除き、全国的にも平易と言われています。入試問題レベルは中学生にとって分かりやすい学力到達目標の一つですが、全県共通問題レベルが解ければOK!と思っていると、3年後の大学受験で苦労することになります。


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入試制度のしくみ

センター試験は避けて通れない?

上の表は大学入試の仕組みとスケジュールをまとめたものです。大学入試は大きく国公立大と私立大で分かれ、それぞれに一般入試と推薦入試やAO入試があります。表を見ていただくとわかるように、センター試験は国公立、私立大問わず大学入試でとても重要です。2010年度は国公立157大学、私立大学で494大学(1404学部)がセンター試験を利用しており、「センター試験は入試の一次関門」といえます。

多様な推薦入試

推薦入試は現在、国公立大と私立大のおよそ90%の大学で実施されています。主に調査書、面接、小論文などで合否が決まり、大きく「指定校推薦」と「公募制推薦」に分かれます。出願には「評定平均」の基準を満たす必要があります。国公立大は4.0以上、私立大で3.5以上が一つの目安になると思われますが、大学によってこの基準は異なります。指定校推薦は、大学が指定する高校にのみ推薦枠が指定され、高校内で募集を行い、推薦者として選抜された生徒が出願できます。これまでは私立大のみでしたが、法人化により国公立大でも導入する大学が出てきています。指定校推薦枠は高校によって大きく異なるので、高校を選ぶ際、一つの材料として調べてみると良いでしょう。 公募制推薦は、出願基準をクリアしていれば全国どこの高校からでも出願ができます。試験は面接、小論文のほか、「適性検査」「基礎学力試験」などを課すところもあります。この公募制にはたとえば「スポーツ推薦」「一芸一能入試」「自己推薦入試」などがあり、特色ある入試を行う大学も増えています。

AO入試って?

AOは「アドミッション・オフィス(入学者選抜に関わる事務室)」の略です。もともとアメリカなどで行われていたこの選抜方法を1999 年に日本で最初に採用したのが、慶應義塾大学の総合政策学部と環境情報学部です。現在は私立大のおよそ70%が採用し、国公立大でも実施されています。 AO入試を簡単に言うと「大学で何をしたいのか学びたいのかを受験生が自己アピールする入試」です。多くの場合、6~9月にかけてエントリーを受け付け、その後何回かの予備面接を実施、受験生はその手ごたえをもとに正式出願し、11月頃に合格者が決まります。面接以外に数千字の論文を課したりする大学もあります。実施大学が増え続けていたAO入試ですが、ここ数年、学力試験を課さないことによる合格者の入学後の学力不足が問題視されるようになってきました。すでに一部の国立大学で実施が廃止された例などもあり、今後は実施する場合でもセンター試験受験を必須化したり、廃止を含めた見直しを行う大学もさらに増える可能性があり、動向に注意が必要です。

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大学入試センター試験って?

 

「入試の一次関門」である大学入試センター試験について、もう少し具体的にみていきましょう。

センター試験志願者数と参加私立大学数

下のグラフにあるように、センター試験に参加する大学の数は年々増加しています。2010年度はすべての国公立大(157大学)と私立大学494大学1404学部が利用しています。ここ数年の志願者数はおよそ55万人で、そのうちおよそ80%が現役生です。



何教科受験するの?

国公立大学では5教科7科目が中心、私立大学では大学・学部によってさまざまです。2010年度はセンター試験受験者全体のうち、7科目以上が60%以上を占めています。大学入試センター試験受験者は入試センターに出願(受験料は3科目以上で18,000円)するのと他に、志望大学・学部に出願することになります。

問題レベルは?

大学入試センター試験の問題は、毎年平均点が6割程度になるよう作成されています。解答はマークシート式です。高校2年生までの教科書範囲から8割程度出題され、いわゆる難問・奇問の類はほとんどありません。また、英語では得点を合否に利用するかどうかは大学・学部にゆだねられていますが、数年前からリスニングテストが導入されています。受験会場は通学する高校の所在地に準じて指定され、神奈川県ではおよそ20大学が会場になっています。センター試験の得点は利用大学へは通知されますが、受験生本人が実際の得点を知ることができるのは4月以降(希望者のみ)となります。そのため、受験後は自己採点を行い、自分の得点状況を確認する必要があります。2010年度の平均点は表のとおりです。2006年度の新教育課程入試開始以降、平均点は2007年度下降→2008年度上昇→2009年度下降と隔年で上下しており、2010年度はは「上昇」が予想されていましたが、結果は全29科目中15科目でダウン、2年連続で難化しました。

センター試験平均点(2010年度入試)
教科名 科目名 満点 平均点(点) 受験者数(人)
2010年度
2009年度
対前年
2010年度
2009年度
対前年
国語 国語
200
107.62
115.46
△7.84
497,431
484,871
12,560
地理歴史 世界史A
100
52.31
44.18
8.13

1,979

2,187
△208
世界史B
100
59.62
62.70
△3.08
91,118
94,106
△2,988
日本史A
100
48.42
46.51
1.91

4,094

4,365
271
日本史B
100
61.51
57.94
3.57
151,792
144,327
7,465
地理A
100
53.58
54.70
△1.12
4,980
5,501
△521
地理B
100
65.11
64.45
0.66
110,093
109,616
477
公民 現代社会
100
58.76
60.19
△1.43
171,419
169,711
1,708
倫理
100
68.66
71.51
△2.85
55,849
53,116
2,733
政治経済
100
59.16
69.31
△10.15
89,887
82,804
7,083
数学① 数学Ⅰ
100
40.87
49.34
△8.47
9,555
9,209
346
数学Ⅰ・数学A
100
48.96
63.96
△15.0
368,289
354,609
13,680
数学② 数学Ⅱ
100
35.94
28.39
7.55
7,018
7,503
△485
数学Ⅱ・数学B
100
57.12
50.86
6.26
331,215
319,045
12,170
工業数理基礎
100
48.49
33.51
14.98
67
67
0
簿記・会計
100
40.77
50.07
△9.3
1,367
1,348
19
情報関係基礎
100
59.91
60.98
△1.07
606
660
△54
理科① 理科総合B
100
64.83
58.35
6.48
16,372
17,175
△803
生物Ⅰ
100
69.70
55.85
13.85
184,632
176,043
8,589
理科② 理科総合A
100
63.38
56.59
6.79
29,315
30,427
△1,112
化学Ⅰ
100
53.79
69.54
△15.75
208,168
200,411
7,757
理科③ 物理Ⅰ
100
54.01
63.55
△9.55
147,319
143,646
3,673
地学Ⅰ
100
66.76
51.85
14.91
24,406
25,921
△1,515
外国語 英語/筆記
200
118.14
115.02
3.12
512,451
500,297
12,154
英語/リスニング
50
29.39
24.03
5.36
506,898
494,342
12,556
ドイツ語
200
150.12
153.54
3.42
124
106
18
フランス語
200
134.81
138.97
4.16
165
149
16
中国語
200
138.03
137.57
0.46
364
409
△45
韓国語
200
149.97
167.76
17.79
167
1363
31

センター試験抜きには語ることのできない大学入試。高校での学習も、まずはセンター試験レベル到達に照準を合わせて進める必要があり、高校入学後から着実に取り組むことが大切といえます。

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