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受験基礎知識 高校入試編



どんな高校があるの?

県外から転居してきた、これから初めて高校受験を迎えるといった皆さんのために、神奈川県の全日制高校入試の仕組みや受験を成功させるポイントをまとめました。中萬学院ではより良い高校受験のためにこれからもさまざまな情報を提供していきます。

国立・公立・私立高校があります

授業料のほか、入試制度の違いにも関係する国立・公立・私立、3種類を覚えておきましょう。

種別 高校の例
国立高校 東京学芸大学附属・東京工業大学附属科学技術
公立高校 神奈川県立 横浜翠嵐・柏陽・光陵・横須賀・湘南・平塚江南など
横浜市立 南・東・戸塚・桜丘・金沢・横浜サイエンスフロンティアなど
川崎市立 橘・川崎・高津・川崎総合科学
横須賀市立 横須賀総合
私立高校 慶應義塾・法政大学女子・山手学院・桐蔭学園・湘南工科大学附属・日本大学藤沢・横須賀学院・相洋・ 東海大学付属相模など

私立高校の一部を除き共学です

国立高校も公立高校もすべて共学です。私立高校も共学化が進んでいます。現在、普通科の高校募集を行う神奈川県内の男子校は慶應義塾・法政大学第二・鎌倉学園・藤嶺学園藤沢・藤沢翔陵・武相・横浜の7校、女子校は法政大学女子・日本女子大学附属・相模女子大学・北鎌倉女子学園など14校です。

公立高校では「新しいタイプの高校」が誕生

神奈川県の公立高校は大まかに次のように分けることができます。

神奈川県内の公立高校では平成12年度より「県立高校改革推進計画」や「横浜市立高校改革推進プログラム」に基づき高校の統合・改編が行われ、これにより新しいタイプの高校が誕生しています。なお、平成21年度でこの計画は完了します。また、神奈川県教育委員会は平成19年度より「学力向上および特色ある高校づくり推進」の取り組みとして、県立高校に対して学力向上進学重点校などの指定を行っています。

単位制普通科
学年の枠を設けず、特色ある分野(芸術系・環境系・国際系など)の科目や、普通科の内容を発展させた専門性の高い分野(文学系・科学系・郷土系・健康系など)の科目の中から自由に科目を選択して学習する。
【高校】神奈川総合・横浜旭陵・横浜桜陽★・横浜栄・川崎★・小田原・三浦臨海・厚木清南★・平塚湘風・藤沢清流・相模原青陵・市立東・市立南・市立戸塚・市立桜丘
  • の3校はフレキシブルスクール
  • 個別学習を重視し、一人ひとりのペースでじっくり学ぶ。8~12時間目まで授業が用意されており、生活スタイルや学習ペースに応じて時間帯を選んで学習計画を立てることができる。
総合学科
単位制で、幅広い普通科目と専門科目の中から科目を選択して学ぶ。情報科学・地域環境・国際経済・生活福祉などさまざまな科目群が設置される。また「産業社会と人間」「情報に関する基礎科目」「課題研究」が用意されている。
【高校】鶴見総合・横浜緑園総合・横浜清陵総合・金沢総合・大師・麻生総合・藤沢総合・秦野総合・吉田島総合・座間総合・相模原総合・市立みなと総合・市立横須賀総合
国際に関する学科
豊かな国際感覚と優れた外国語能力・コミュニケーション能力を身につけるための学習をする。
【高校】横浜商業(国際学科)・市立橘(国際科)
総合技術高校
工業分野の基礎・基本を学んだ上で一人ひとりの目的や適性に応じて専門的なコース(電気系・環境化学系・総合デザイン系など)を選択して学ぶ。
【高校】藤沢工科・平塚工科・川崎工科
総合ビジネス高校
ビジネスの基礎・基本を共通に学んだ上で国際ビジネス・ビジネスマネジメント・情報ビジネスなど専門的なコースを選択して学ぶ。
【高校】小田原総合ビジネス
単位制専門学科
水産・福祉・理数・国際関係・国際情報・芸術・スポーツ・総合産業に関する学科があり、それぞれ専門的な知識を学ぶ。単科の高校のほか、複数の学科を設置する集合型専門高校がある。
  • 国際情報高校 国際社会に求められるコミュニケーション能力・情報活用能力の育成を目的に国際情報・国際文化・国際コミュニケーションなどのコースを設け、主体的な選択による学習を進める。 【高校】横浜国際
  • 海洋科学高校 海洋技術、海洋工学、海洋環境、海洋レクリエーション産業など幅広い視点から海洋に関する内容を専門的に学ぶ。【高校】海洋科学
  • 集合型専門高校 これまでの専門学科の内容の幅を広げ国際科、芸術科、スポーツ科学科、理数科、福祉科など複数の学科を設置し、学習ニーズに応じて専門性の高い内容を学ぶ。 【高校】横須賀明光・弥栄
  • 総合産業高校 幅広く産業をとらえ、工業・情報・環境などの分野にわたって科学技術という視点から総合的に産業を学ぶ。【高校】神奈川総合産業
  • 科学技術高校 単位制理数科で、生命科学、ナノテクノロジー・材料、環境、情報の4分野を中心に、先端科学分野の専門知識や技術に触れながら、理数科目を重点的に学ぶ。【高校】市立横浜サイエンスフロンティア
中高一貫教育校
設置形態として、一つの学校として6年間の一貫教育を行う「中等教育学校」、同一設置者による中学校と高等学校を接続する「併設型」、既存の公立中学と公立高校が連携する「連携型」の3つがある。
【高校】相模大野・大原(中等教育学校)、愛川・光陵(連携型)
≪移行予定≫市立南(併設型)・市立川崎(併設型)

公立高校はほぼ県内1学区制です

以前は18学区に分かれ、学区外の高校を受験する場合は「学区外受験」として定員枠に縛りがありました。現在は一部を除き県内1学区制、すなわちどこの高校も受験できるようになり、学校選択の幅が広がっています。

以前は18学区に分かれ、学区外の高校を受験する場合は「学区外受験」として定員枠に縛りがありました。現在は一部を除き県内1学区制、すなわちどこの高校も受験できるようになり、学校選択の幅が広がっています。
【学区のある高校】

  • 横浜市立高校のうち、東・南・戸塚・桜丘・金沢(一般コース)・みなと総合は横浜市内が学区、学区外は8%以内
  • 横浜市立高校のうち、横浜サイエンスフロンティア・金沢(文理特進コース)・横浜商業(国際学科)は横浜市内が学区、学区外は30%以内
  • 川崎市立高校のうち市立川崎(普通科)・橘(普通科)・高津は川崎市内が学区、学区外は8%以内

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どんな入試制度?

国・私立高校と公立高校では入試制度は大きく異なります。まずは神奈川県の公立高校入試制度を見ていきましょう。

神奈川県公立高校入試制度

前期・後期選抜

まず特徴的なのが、選抜機会が2回あるということです。各高校は全体の募集定員の20~50%の範囲で前期選抜の定員を定めます。前期選抜は1月下旬頃、後期選抜はその1ヵ月後の2月下旬頃に実施されます。前期選抜で不合格でも後期選抜に再チャレンジすることができます。前期選抜と後期選抜の志願先は違っていてもかまいません。

前期選抜は内申+面接+α

前期選抜には筆記試験がありません。内申点と当日の面接、学校によっては作文・自己表現活動・実技試験を課すところもあります。ほぼ内申点によって合否が決まるため、前期選抜での内申点の合格ラインは高くなります。そのため、前期選抜は受験せず、後期選抜のみ受験する生徒もここ数年で次第に増えてきています。ちなみに前期選抜はいわゆる「自己推薦型」で、学校推薦ではありません。「受けたい!」と思ったら受けることができます。

            

後期選抜は内申+学力検査得点+α

後期選抜では3~5教科の学力検査があります。学力検査の問題には「共通問題」と「独自問題」の2つの種類があります。独自問題は平成17年度から学力向上進学重点校など上位校の一部教科で出題されています。
普通科・普通科一般コースでは、内申点と学力検査得点の割合を4対6、5対5、6対4のいずれかで定めます。その比率に従い内申点をa値、学力検査得点をb値とし、合計したc値順に合否が決まります。また、各校は「教科の重点化」で特定教科の内申点を3教科以内・各2倍の範囲で、また学力検査得点を2教科以内・各2倍の範囲にして計算することも認められています。普通科・普通科一般コース以外の専門学科や単位制では、「選考に当たって重視する内容」に基づいて内申点と学力検査得点を換算し、合否を決めます。各高校の選考基準は事前に公表されるので、志望校の選考基準はしっかりチェックしておく必要があります。

学力重視型入試へ

神奈川県は他県と比べ「内申重視」の選抜制度でした。しかし、最近は全国的な傾向に漏れず、神奈川でも「学力重視型」入試が増えてきています。具体的には後期選抜の定員を増やし、内申対入試の比率を4対6にする(単位制普通科の中には3対7の高校もある)のです。加えて「独自問題」を出題する高校も増え、2010年度には横浜翠嵐・平塚江南・柏陽・横須賀・湘南・横浜国際・小田原・鎌倉・多摩・光陵の10校に市立横浜サイエンスフロンティアを加えた11校になりました。

  • 【独自入試実施教科】 それ以外の教科は共通問題を使用
    • 湘南・横浜翠嵐・柏陽・光陵・横須賀・平塚江南・小田原・多摩≫英数国
    • 横浜国際≫英
    • 鎌倉≫英・数
    • 市立横浜サイエンスフロンティア≫英数国

独自問題は、実施する高校が教育委員会の指導の下で作成します。2010年度は独自入試実施校の、数学・英語・国語それぞれの問題の一部で共通問題が出題されました。ただし、市立横浜サイエンスフロンティアの独自問題は、県立高校の問題とはいっさい共通部分がありません。独自問題は共通問題と同じく中学3年間の学習範囲から出題されますが、難度は共通問題より高く、たとえば英語では中3教科書1冊分の文章量の長文が出題されることもあります。全般的に思考力・表現力を問う設問が多く、正確にスピーディーに処理する力も求められるのが特徴です。ここ数年、独自入試実施校で高倍率化する傾向も数多く見られるようになり、神奈川の公立受験生は独自問題レベルを中学3年間の学習到達目標の一つにして学習することが高校選択の幅をさらに広げることになるでしょう。

国・私立高校入試制度

相談基準(出願資格)・事前相談

神奈川県の私立高校の入試制度は、大きく2つのタイプに分かれています。
一つは事前相談を経て受験するタイプ、もう一つは筆記試験の結果のみによって合否を決定するタイプです。
「一般入試」と呼ばれる入試形態であっても、事前相談によって合格が約束されていて、筆記試験の結果が重要ではないタイプと、当日の入試得点のみで合否と決めるタイプがあります。思い込みや勘違いで予期せぬ結果とならぬよう、気をつけましょう。
神奈川県の私立高校を受験する場合、多くは「事前相談」を経て受験することになります。「事前相談」とは、中3の12月中旬に、中学校の先生と私立高校の先生が事前に入試相談を行うものです。たとえばA君がB高校を志望しているとします。中学の先生はA君の資料を持ってB高校に行き、A君の受験意思があることを伝えます。この際、A君が相談基準(内申等の一定値)を満たしていれば、この時点で「合格」にある程度の約束をもらえるのです。この仕組みのおかげで、A君はB高校を安心して受験できるわけです。それではくわしく入試制度を見ていくことにしましょう。

推薦入試・一般入試

国・私立高校の入試は大別すると推薦入試と一般入試に分けられます。推薦は1月下旬、一般入試は2月10日以降に実施されます。多くの私立高校は上記の選抜方法を2つ以上採用し、選抜しています。

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悔いの残らない高校受験のために

中1終了までに「行きたい高校」を定める

遅くとも中2のスタート段階で目標とする高校を持つことが大切です。中2後期(3学期)内申が選抜資料になることも理由の一つですが、中2の学習内容が最も重要であり、かつ部活動などとのバランスが大切な時期だからです。
どんな高校があるのかを調べるには「高校受験案内」など高校紹介の本をもとにするとよよいでしょう。学校の特色、大学進学実績などをもとにいくつかピックアップし、ホームページや高校見学などで確かめてみましょう。そして、現状の自分の成績より高めの高校を目標にすえ、その高校に合格するために必要な内申(学校成績)、学力(模試偏差値)を目標値として掲げて学習を組み立てていくことが大切といえます。

絶対評価の落とし穴

現在、中学校の学校成績は観点別評価に基づく「絶対評価」です。詳しくは「どうなる学習指導要領」にも記事を掲載しているので参考にしてください。

この絶対評価の現状はグラフで示したように、中学校によって差があります。またかつての相対評価より全体的に高内申傾向です。ざっくりと「4」が相対評価時の「3」程度だと思うぐらいが良いでしょう。

受験パターンを柔軟に考える

かつては公立高校1校、私立の併願確約(押さえ校)1校の受験が主流でした。いまでも最も多い受験パターンではありますが、最近ではこのパターンに私立のオープン入試を加える受験生も増えています。これは高校進学の優先順位を3年後の大学進学にしている生徒に多く見られます。公立高校の押さえであっても自分の「行きたい」と思える高校を受験パターンに柔軟に組み入れること、また入試制度、入試日を上手に「利用する」ことが大切です。
中萬学院では全県ネットワークを駆使した豊富な情報をもとに、生徒一人ひとりに合わせた受験パターンを一緒に考えていきます。

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